デントリペアの方法
デントリペアの方法
デントリペアは正確には、ペイントレス・デントリペアというように、塗装しないで自動車パネルのヘコミを直す方法でノーペイントでへこみを直さなければいけません。
自動車パネルのヘコミは、塗膜と鋼板に弾性と塑性という特性があることで修復が可能なのです。たとえば、ゴムを両手で引っ張ると伸びて、手を離すとゴムは元に戻ります。これが弾性です。
次に、今のゴムをもう少し強く引っ張ってみましょう。すると暫らく伸びていきますが硬くなってしまいました。手を緩めると先ほどは元に戻ったのですが、今度は元の状態ではなく伸びてしまいました。元に戻りません。この伸びている部分は、塑性変形してしまいました。
デントは弾性変形部分と塑性変形部分でできています。これを正確に見て直すのが、デントリペアなのです。塑性変形部分を塑性変形させ弾性変形部分も一部塑性変形させることによってデントを直します。
ヘコミの深いところは塑性変形しています。ここをデントツールで凹凸に塑性変形させていきます。これで伸びている鋼板部分を絞ります。付随した弾性変形部分の変化を見ながら、周囲の塗装肌と整合させて調整します。
鋼板を平らにするのがデントリペアではないのです。塗膜と鋼板を同時に捉えて、塗装肌の整合性とパネル鋼板のへこみの修正でデントリペアは完成するのです。
デントマイスター武田

ヴェルファイア 右フロントドア